グルタチオン、システインペプチド、L-システインの違い

美白作用のある成分の代表には、
ビタミンC,E、グルタチオン、システインペプチド、L-システインなどがあります。

今回は、グルタチオン、システインペプチド、L-システインを比較してみます。

<構造>

L-システインは、単一のアミノ酸の一種です。

システインペプチドは、システインを含む2個以上のアミノ酸が結合したペプチドです。

グルタチオンは、3つのアミノ酸(グルタミン酸、システイン、グリシン)からなるトリペプチドで、システインペプチドの中の特定のものの一種です。


<作用機序>

♦L-システイン

・メラニン生成の抑制
メラニン合成経路のチロシナーゼの活性を抑える
・フェオメラニン合成促進
黒色メラニン(ユーメラニン)よりも色が薄いフェオメラニンの生成を促進し、色素沈着を抑える
・皮膚のターンオーバーの促進
メラニンが沈着した角質を速やかに排出
・グルタチオン生成を促進
L-システインはグルタチオンの前駆物質


♦システインペプチド

・抗酸化作用
フリーラジカルを除去。-SH基が活性酸素種ROSを還元し、酸化ストレスを抑える
・金属キレート作用
金属イオンと結合し、酸化酵素の過剰活性を抑制
・メラニン代謝間接支援
グルタチオンなどと協調して作用する

※分子構造により吸収性や活性が異なるため、作用の強さはものによります。


♦グルタチオン

・美白作用(抗酸化、メラニン生成抑制、フェオメラニン合成促進)
細胞内で最も重要な抗酸化物質の一つ
L-システインと役割は重複
メラノサイトへの酸化ストレスと軽減し、メラニン生成のトリガーを抑える
・解毒作用
グルクロン酸抱合に次ぐ重要な解毒経路(GHS抱合)
肝臓で有害物質と結合し、水溶性にして尿へ排出
肝保護作用もあり、肝機能の低下を防ぐ


<製品>

ハイチオールにはL-システインが、
白玉ペプチドGSHにはシステインペプチド(2粒中にグルタチオン50.4mgを含む)が含まれています。

<飲み方と注意点>
ハイチオール(L-システイン)と
白玉ペプチドGSH(システインペプチド、グルタチオン)は併用しても大丈夫です。

併用することにより、
美白効果と色素沈着に対して
相乗効果が得られたという報告もあります。

1日あたりの目安としては、
白玉ペプチドGHSは1日1回2錠を空腹時
ハイチオールは1日を分割で1~3錠を空腹時
に内服します。
空腹時内服で胃部不快感がある場合は、食後に内服してください。
これにビタミンCを併用するとより効果的です。

ただし、特にシステインは過剰摂取により
吐き気・腹痛・アレルギー症状等を起こすこともあるため注意が必要です。

また、抗ガン剤や免疫抑制剤を服用中の場合、
グルタチオンが治療に影響する可能性もあるため、
主治医に相談してください。


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