アトピー性皮膚炎とステロイド薬

 アトピー性皮膚炎やかぶれなどの症状に対して
保険診療ではステロイド薬がよく使われます。

ステロイドは体内で合成されています。

腎臓の上にある副腎という臓器から
コルチゾールと呼ばれる天然のステロイドホルモンが分泌されます。

このコルチゾ―ルには、
血糖上昇、抗ストレス、抗炎症といった作用があります。

軽微な炎症反応であれば、
このコルチゾールの働きで炎症を抑えられますが、
炎症が激しいと抑えきれなくなります。

慢性炎症が続くと消耗性に栄養素を消費し、
他の様々な不調や症状も出現しやすくなります。

そのような場合に、
ステロイド薬を外用することで、
炎症を早く押さえることができます。

一方、副作用として、
ステロイドを長期的に使用すると、
皮膚の非薄化、副腎への影響、白内障などのリスクも出てきます。

重度のアトピー性皮膚炎の場合には、
生物学的製剤デュピクセントも選択肢の一つです。

非ステロイド療法という選択もありますが、
日常生活に差し支えるレベルの症状が出現するので、
症状によるストレスも強く、
QOLの面でなかなか難しいものがあります。

薬のメリット デメリットを理解した上で、
症状のひどい時には、まず薬で症状をある程度抑え、
症状が落ち着いている間に、
食事・栄養状態、胃腸の状態、ストレス、生活習慣などを見直してからだを建て直すことが重要です。

薬に頼りきるのでもなく、
極端に忌避するのでもなく、
からだを建て直す間の補佐として、
薬もサプリも賢く使いましょう。


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