カフェインとにきび

カフェインは、コーヒー、紅茶、お茶(緑茶、ほうじ茶、ウーロン茶など)、エナジードリンク、チョコレートなどに含まれている中枢神経刺激物質です。

カフェインのメリットは、
✓脳を覚醒させる(眠気をとる)
✓アドレナリンの分泌を促す(交感神経優位)
✓代謝を一時的に挙げる
✓一時的な集中力の向上
です。

一方、カフェインで得られるパワーは 元気の前借りなので、様々なデメリットも出てきます。

その一つが、ニキビや肌あれです。

<機序>

➀ホルモンバランスへの影響

カフェインはコルチゾールを一時的に上昇させます。

コルチゾールにはアンドロゲン(男性ホルモン)様作用があり、皮脂分泌量を増やす働きがあるため、にきびができやすくなります。

フェイスラインやあご顎回りのニキビには、
ホルモン由来のものも多いとされています。

コルチゾールや性ホルモンは共通の材料から作られます。

コルチゾールが慢性的に分泌されると、
コルチゾールを作ることが優先されるようになります。

その状態では、
他の性ホルモンの材料が不足し、
ホルモンバランスが崩れます。

その結果、月経不順、PMS、不妊、更年期症状の悪化にもつながります。

➁血糖コントロールと皮脂分泌

カフェインは交感神経を活性化するため、
血糖値が急上昇しやすくなります。

インスリン↑
→IGF-1(インスリン要成長因子)↑
→皮脂分泌量↑+ 角化異常となり、
にきびができやすくなります。

さらに、血糖値の乱高下はホルモン分泌にも影響して、慢性的な肌トラブルや体調不良につながります。

➂腸内環境の悪化

カフェインの摂取量が多いと、胃酸過多や腸の蠕動運動過剰を引き起こします。
それにより腸の炎症を招くこともあります。

腸内環境が悪くなると栄養素の消化吸収効率が落ちたり、炎症を抑えるために栄養素が消費されたりするので、十分な栄養素が肌まで行き届きにくくなります。

④ミネラルど不足

カフェインは、鉄、亜鉛、マグネシウムなどのミネラルの吸収を阻害したり、利尿作用により排出を促進したりします。

ミネラル不足は、肌荒れや体調不良の原因になります。

⑤睡眠の質の低下
カフェインの覚醒作用は4~6時間といわれていますが、代謝が遅い人では12時間に及ぶとされています。
睡眠の質(ノンレム睡眠)が阻害されると、成長ホルモンやメラトニンの分泌量が減り、肌の修復が遅れたり、老化や炎症を起こしやすくなります。

いつもカフェインに頼るのではなく、
身体そのものがエネルギーをたくさん生み出せる状態になることが大切です。

✓運動して筋肉をつけること
✓鉄欠乏や栄養不足を改善すること
✓質のよい睡眠を確保すること
✓おだやかでいること
✓ストレス軽減発散

常飲するのは水、
カフェインはあくまで嗜好品として楽しみましょう。


当院では分子生理化学研究所、MSS、ヘルシーパスの医療機関専売品のサプリメントを取り扱っております。
ご希望の方は診察時に医師に直接ご相談ください。
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