毎朝一杯の味噌汁を飲もう

私が患者さんによくおすすめしている食材があります。
それは味噌です。

味噌にまつわる諺はたくさんあります。
味噌汁は朝の毒消し
味噌の三礎(味の素、命の素、美の素)
医者に金を払うよりも、味噌屋に払え
味噌の医者殺し
味噌汁一杯三里の力(三里≒12km!)
などです。

味噌の効果効能は古来から伝わっているんですね。
味噌は麹の種類によって、麦、米、豆と種類が分かれます。
発酵や熟成期間の長ければ濃い赤味噌に、短ければ白味噌になります。
また、赤味噌の場合は大豆を蒸し、白味噌の場合は茹でます。

地域や家庭の味によって普段使う味噌の種類は違うと思いますが、効果効能も種類によって差があります。

赤味噌の濃い褐色は、メイラード反応によってできたメラノイジンです。
いわゆる最終糖化産物です。
肌で起こる糖化反応は避けたいものですが、赤味噌の最終糖化産物メラノイジンには積極的に食べたくなる作用があります。
メラノイジンには強力な抗酸化作用や、発がん物質を抑える、腸粘膜の再生化を促すなど、多くの健康に寄与する効果が立証されています。

また、イソフラボンは豆味噌に一番多く含まれ、白味噌よりも赤味噌の方に多いです。

味噌には和食文化で育ってきた日本人の腸内細菌と相性がいい細菌が含まれているので、腸内環境の改善にも大きく役立ちます。

毎日1回、理想を言えば2~3回は味噌汁を飲みましょう。
京都は白みそ文化ですが、
お正月などハレの日は白みそで、
普段は赤味噌も一緒に使うといいかもしれません。

味噌を買う家は蔵が建たぬ(味噌は自分で仕込むもの)ということわざもあります。

我が家でも先日10kgの赤味噌を仕込んだところです。
食べられるのは1年後以降ですが、味噌づくりも毎年の手仕事としていこうと思います。

味噌づくりは大変に思えるかもしれませんが、案外簡単です。
味噌玉を投げ入れる過程などはお子さんやお孫さんとも楽しく作れると思います。
仕込んでしまえばあとは放置しておくだけです。
今年の仕込みは今からでも間に合いますので、良かったらご家庭でも味噌づくりをしてみてくださいね。

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