ビタミンAの重要性
【ビタミンAの種類と消化吸収経路】
ビタミンAは、脂溶性ビタミンの一つです。
脂溶性ビタミンは、胆汁による乳化作用を受けて、小腸から吸収されます。
胆汁酸の分泌がうまくいかないと、脂溶性ビタミンの吸収率も落ちます。
吸収されたビタミンAは、RBR(レチノール結合蛋白)とくっついて、血流にのって各臓器へ運ばれ、蓄えられます。
【ビタミンA不足を疑う症状】
✓肌のが乾燥しやすい
✓ドライアイである
✓口腔内が乾燥しやすい(唾液分泌低下)
✓指にささくれがある
✓イボやウオノメができやすい
✓にきびができやすい
✓子宮筋腫や子宮内膜症など婦人科疾患がある
✓風邪をひきやすい(のど、気管支のトラブルが起きやすい)
✓癌家系である
など
【ビタミンAの種類と摂り方】
ビタミンAには、レチノール、レチナール、レチノイン酸の3種類があります。
野菜に含まれるβカロテンは、体内で必要時にレチノールに変換されます。
レチノールとレチナールは酸化還元で双方向に反応が進みますが、レチナールからレチノイン酸への反応は酸化反応の1方向です。
ビタミンAの過剰摂取で問題となるのは、レチノイン酸です。
基本的には、レチノイン酸への変換経路は恒常性により過剰にならないように調整されているので、食事からであれば、ビタミンAを摂りすぎるということはまずないと考えてよいと思います。
ビタミンAは、鶏レバー、鰻、卵黄、バターなど動物性食品に豊富に含まれています。
βカロテンの形でなら、人参など緑黄色野菜にも含まれています。
胆汁分泌がしっかりできないと、ビタミンAの吸収率は落ちます。
胆汁が分泌されるようにするには、朝食に舞茸ともずくを食べるのがおすすめです。
それでもビタミンAの吸収のうまくできない体質の人には、良質で特殊なサプリメントをお勧めすることもあります。
【ビタミンAのはたらき】
ビタミンAには、粘膜を保護する働きがあります。
不足すると、のどや気管支、胃腸、子宮などのに炎症や問題が起きやすくなります。
一説には、ビタミンAが不足がちだと子宮筋腫など子宮頚のトラブルを誘発しやすくなるという考えもありますので、特に女性は十分量蓄えておけるようにしておきたいところです。
ビタミンAはIgA抗体をつくるので、感染症予防には欠かせない栄養素の一つです。
ビタミンAは皮膚や骨の原料にもなっています。
皮膚にイボができやすい人は、ビタミンAの相対的な不足がある可能性もあります。
美容医療では、ビタミンAの外用薬でターンオーバーを促して、ニキビの改善や肌質改善を図ることからも、ビタミンAは美肌維持に欠かせない栄養素の一つであるということがよくわかると思います。
また、視力にもかかわっており、ビタミンA不足で夜盲症となるのは昔から有名です。
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