美肌と風邪予防にはビタミンA~その効果を上げる方法
ビタミンAには、目、粘膜、皮膚、骨神経系などの細胞分裂を促し健康を維持する、IgA抗体を産生してウイルスや細菌から身体を守るなどの働きがあります。
ビタミンAが不足すると、ドライアイ、視力低下、夜盲症、胃腸粘膜の炎症、免疫力低下、気管支粘膜脆弱化、子宮筋腫などの婦人科疾患、皮膚のかさつきやあれ、イボやウオノメができやすいなどの症状が出やすくなります。
厚生労働省の国民健康・栄養調査分析によると、ビタミンAの日本人の摂取量は近年減少傾向にあり、多くの人が不足していると考えられています。
ビタミンAは脂溶性です。
胃を通過した後で胆汁酸により乳化されます。
その状態で小腸粘膜から吸収され、一旦肝臓に貯蔵されます。
そこから、RBP(レチノール バインディング プロテイン)というタンパク質の舟と結合して出荷されます。
上記からわかるように、タンパク質不足でもビタミンA不足の症状がでます。
また、RBPの合成には亜鉛が必要なので、亜鉛不足でもビタミンA不足と同じような症状がでます。
胆汁酸不足でもビタミンAが乳化されずに肝臓に蓄えられず、ビタミンAの不足症状がでます。
つまり、ビタミンAの効果を十分に発揮するには、ビタミンAだけでなく、タンパク質、亜鉛、胆汁酸がしっかり体内で使える状態にすることが重要です。
美容診療ではトレチノインなどの外用剤で皮膚のターンオーバーを促し、小じわや表層のシミの改善を図ります。
ビタミンAはレバーや鰻やバターや赤身肉などに多く含まれます。
健康な人であれば、鶏レバー100gを月2回食べることで摂取量としては賄えます。(※消化吸収能力十分にできるという前提で)
レバーが苦手な方、明らかに不足症状の出ている方はサプリメントも上手に活用しましょう。
胆汁酸の分泌がうまくできない人は、ミセル化したビタミンAのサプリがおすすめです。
胆汁酸の分泌を促すには、毎朝舞茸やもずくを食べるといいでしょう。
必要な量やサプリメントを使った方がよいかどうかなどは、栄養療法外来で診察と血液検査の結果をもとに、個別にお伝えしています。
月火の栄養療法外来でご相談ください。
コメント
コメントを投稿